日本人のホタル観：江戸時代まで

บทคัดย่อ

現在、日本人はホタルと多様な係わり方を持っている。大別すれば学芸面、観光面、自然保護面、研究面、教育面等になる。日本人のホタルとの係わりは江戸時代、特に後期に大きく変わる。そして、ホタルとの係わりが紆余曲折を経て現在の多面的な係わりに発展するが、この論考では変換点になる江戸後期までのホタル観の変遷を見て行く。中国の影響を受けたホタル観が日本的な思いを内に秘めるホタル観に代わり、庶民の暮らしの向上と共にホタルが行楽の対象になり、都市化された町では商品化されるまでの変化である。ホタルの光はどの国でも人を引き付ける魅力をもつものだが、日本ほど多面的な係わりをする国は世界にはないと考えられる。このことがこの論考を始めようと思った契機である。